あおい聖誕祭 〜深夜の部〜


※この記事は東京カルチャーカルチャーで行われている、めせもあ。メンバー聖誕祭の紹介文をリスペクトして書かせて戴いております。


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もはや向かう所敵無し、我等が最年少エース様
改名から約一年経つもまだまだ飛躍が止まらないボーイズダンスボーカルグループMeseMoa.の赤色担当・あおいさんのお誕生日を北の大地でもお祝いさせていただいちゃいます!!


―中略―


それにしてもあおいさんがもし大学生生活を送っていたなら、そりゃあもうモテちぎってるんだろうなぁ~!

(ここから先は勝手な妄想です。)



歌手の夢を追いかけるために地元から離れ東京の大学へ進学した私は、知らない景色に固くなりつつも都会で始まる新たな人生に心を踊らせていた。
お洒落なカフェでバイトして、休日はボイトレ通って、憧れの東京でステキなキャンパスライフを送るんだ!
そんな期待に胸を膨らませて入学式の会場に入ると、まだ開式まで時間がある割にはそこそこの人が入っていた。
座席指定はされていないため、今から来ている生徒達はやはり皆半分から後ろ側に座っている。

運良く会場の入口から見て左端の最後列の席がひとつ空いていたので、入学初日から幸先がいいなぁだとか浮かれたことを考えながら腰を下ろす。隣に座ってスマホを眺めているのは、平均より少しだけ小柄そうに見える男の子だ。うつむきがちになっているせいか顔はよく見えない。

この場に話し込んで時間を潰す友達もいないくせに少々早めに着席して時間を持て余していた私も、隣の彼にならってスマホを取り出した。
ディスプレイが消えたままの画面を鏡代わりにして前髪を整え、メイクの最終チェックをする。
……リップの色が少し落ちているかも?
お手洗いへ行って口紅を塗り直そうと思い席を立った。



「ねぇ、待って」



誰かに声を掛けられて振り向く。話しかけてきていたのは隣に座っていた男の子だった。
その瞬間、天龍源一郎の正拳突きが直撃したかのような衝撃が私を襲う。


顔 が い い


エッッッ待ってめっちゃ顔良くない??????????????????????????????グラフィックがFFじゃねぇか…………………………………………………………。

真隣にいたときは気付かなかったそのまつげの長さ、太陽の光を浴びて赤茶色っぽく輝く水含有量100%か?というぐらいにうるうるの瞳、もはや胎児レベルのスベスベ肌。その可愛らしい顔からは想像出来ない少し掠れたような落ち着いた声。
一瞬で思考回路のすべてが彼で埋め尽くされるのが分かる。
返事すら出来ずにいると、「ごめんね耳貸して」と内緒話をするような手を作って私に近付いてきた。
耳に息がかかる。緊張で死にそうだ。

「右脚、ストッキング伝線してる」
「え?!」

絶世の美青年に接近されて大混乱していた思考回路が一気に現実に引き戻される。どうしよう、替えのストッキング持ってきてない……けどかといって生脚は辛い。

「まだ式まで時間あるから大丈夫だよ。俺、売店の位置把握してるから一緒に行こう?」
さっき買いに行ってる子居たから売ってるはず。
焦っているのが目に見えたのか、笑顔でそう言って頭に手をぽん、と乗せてくれる。
イケメンってすごい。普通初対面で頭ぽんぽんとかされたら不愉快すぎて大地とか割ってしまいそうなものだけれど、全く嫌な感じが無い。むしろ普通にときめいて頭を抱えている。
「ほら、行こ!」
そっと手を取って歩き出す彼。
隣に座っただけの女子にこんなに優しくしてくれる男の子がいるだなんてやっぱり東京って最強ハピネス大都会。

彼は売店までの間ずっと私の右隣を歩いてくれていた。伝線した右脚のストッキングを隠すように、近めの、触れ合うような距離感で。
心臓がバクバクと跳ねて苦しい。それを誤魔化すかのように、私は矢継ぎ早に質問の言葉を紡いだ。

彼の名前は今川碧海くん。ダンスが得意で、学校外でダンスグループを組んでいる。
そのグループのメンバーの複数人がここの大学に通っていて、学校内のイベントに呼ばれて出演をする際によく売店を利用していたらしい。

売店に着き、目的のものを買ってから今川くんに「ここにいて」と待っていてもらって私はお手洗いへ行き新しいストッキングに履き替えた。
小走りで売店へ戻って、待たせてごめんねと声を掛ける。
「早かったね、全然待ってないよ」
じゃあ戻ろっか。そんなやり取りが恋人のようでくすぐったい。本当に彼と恋人になれたらいいのに~!と、叶うはずのない事を考えながら夢心地に浸った。

会場へ戻ると元々座っていた席が別の人に座られていて、後ろの方の座席は埋まってしまっていた。今川くんごめん……と心の中で思っていると、
「二人で前の方座ろ?」
と笑いながら言ってくれる。こういう笑顔が世界を救うんだろうなと思った。これは世界平和が訪れる日も近いだろう。

隣同士に腰掛けたあと、そういえば彼にまだ何のお礼もしていなかったんだと気付く。せっかく売店に行ったのだからプリンやパンを奢るとかすれば良かった。
何にせよ助けてもらったお礼はしないとと思い、
「今川くん、さっきは売店連れていってくれて本当にありがとう!助かったよ~。お礼がしたいんだけど……何がいい?」
と問いかける。



「じゃあ……さ、今週末暇?俺と一緒に水族館行ってくれないかな」



心做しか気恥しそうにそう言う今川くん。
突如イケメンにデートのお誘いを受けてテンパりまくる私。

「私でよければ!!是非!!お供します!!」

急に大きめの声を出した私に驚いて目を丸くしながら、「じゃあ約束ね!LINE交換しよう」と言ってくれる彼の笑顔には十国ぐらいは余裕で統べていそうなぐらいのオーラがあった。



……そして来たる日曜日。
私はお気に入りのワンピースを着て新しい桃色のチークを付けて、めいっぱいのおめかしをして待ち合わせ場所に向かった。
五分前に着くように家を出たのに、もうその場所には彼が立っていた。壁にもたれて携帯を触る、初めて会ったあの日のような横顔。
オーバーサイズのパーカーに白いTシャツ、それに細身のジーンズを合わせてゴツめの黒いブーツを履いている今川くんは、近寄るのを躊躇うくらいに格好良い。

「ごめんね、待った?」
「ううん、俺も今来たところ!……ね、服めっちゃ可愛いじゃん」

待ち合わせした女の子のお洋服をすぐに褒めてくれるあたり本当によく出来た生命体すぎて腰を抜かすかと思った。世の女子高生を騒がせる坂口〇太郎や〇内涼真よりもずっとずっと素敵だ。そろそろ日本は彼を人間国宝に指定した方がいいだろう。

水族館へ着いた時間は午後2時頃。あと10分ほどでイルカショーが始まるらしいというアナウンスが丁度入った。
今川くんはイルカが好きなようで、「見に行きたい!最前取りに行こ!」と意気揚々とイルカショーが行われる広場へと足を運んだ。
普段は何となく雰囲気が大人びて見える彼の可愛らしい一面が見られて嬉しくなる。今日の彼は少し幼い。

めでたく最前列を陣取った私達は、早くイルカ出てこないかなぁという中身のない会話だけで時間を潰した。それだけで楽しかった。
まもなくして、ショーが始まるというアナウンスが鳴り響く。目をキラキラと輝かせる今川くんがとても無邪気で撫でまわしたくなる。


プールから一斉に飛び上がる3匹のイルカ。
「おぉ〜〜〜!!!!ォアハハハハハ!!!!!」
想像していたより50倍くらい楽しそうなリアクションを見せる今川くん。
プールの上部に設置されたカラフルなフープを潜ったり、縦横無尽に泳ぎ回るイルカを見て心から楽しそうな顔を見せてくれる彼が凄く愛おしかった。
自分でも軽いって分かってる。出会ってほんの数日で、もう彼の事が好きになっているなんて。


そんなことを考えていると、今川くんがプールを見たまま話し出した。


「俺、こんな風に大切な子ととイルカショーを見に来るのが夢だった」


……え?それってどういう事?
期待、していいんだろうか。
座っているベンチに置いた手に、そっと自分の手を重ねてくる今川くん。

「初めてなんだ、一目惚れなんて」
「う、うん……」

ショーも大詰め。二匹が同時に大きなフープをくぐるという大技を決める直前だった。
今川くんは、知らないうちに私の方を向いている。目と目を、合わせた。


そして、イルカが飛ぶ。








「俺、君の事が好 ───」















「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!!!!!!!!!!?!?!?!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ちょっと見たぁ~?!?!?!?!?!?!?!??二匹一緒に輪くぐったよぉ?!?!!?!?!ねえイルカ凄すぎてびっくりんこドラゴンなんだけど〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」














今川くんも私も、真後ろからの大声に驚いて振り返る。



とみたん……!!!」
「あれ?あおいくんじゃん?どうしたの~」



何事も無かったかのように笑顔で小首を傾げるとみたん。
声デカすぎだって~!!アハハ!!と笑い合う二人を見て、もうなんか地球幸せだな~と思いました!

……今川くんからのロマンティック☆ドキドキ大告白は残念ながら受けられませんでしたが、その後3人で行動することになった水族館も楽しかったです!!!



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あおいさん19歳のお誕生日おめでとうございます!
一生ついていきます!!







なつみ(道産)